東寺。 この名は通称で、本名は、教王護国寺、という、真言宗のお寺です。
ここで、11日(土)~16日(木)までの6日間、ライトアップが行われています。
総じての感想は、「陰を引き立たせるための陽」 でしょうか。
東寺でライトアップ、というと、五重塔が有名ですね。外の通りからでも眺められます。 ですが、今回は、北側にある「観智院(かんちいん)」という塔頭での催事とのこと。
この観智院、通常は、春と秋にのみ一般公開されているところなのです。 今回は、夏のイベントとして、送り火のある16日までライトアップを企画したとのこと。
この観智院、あまり著名ではない場所のようですが、床の間には二頭の鷲、襖には竹林が描かれています。これはともに、宮本武蔵の筆になる、といういい伝えだそうです。
また、客殿は、地震で倒壊してしまったところ、豊臣秀吉の夫人である、北政所が寄進して建てられたとのこと。国宝に指定されているそうです。
手水舎で、手を洗います。ここの手水舎の飾りは、丸い蓮の花ですね。それで、入り口近くの堀にも、蓮が広がっているのでしょうか。
北の門をくぐり、橋を渡ると、右側にあるのが、観智院。この橋がかかるお堀には、大きな亀が、くつろいでいましたね。左の西側は、洛南という中学・高等学校になります。
観智院の門構え、 かなり赴きのある様子。しだいに暮れなずんできて、灯りがともる提灯が、あざやかに輝きます。
お参りをして、靴を脱いであがると、受付があります。 ここで、今回のライトアップを手がけられた篠崎里美さまに、中をご案内いただきました。受付を通るとまず、武蔵が描いたと言われる墨絵の前へ。
和紙などのやわらかい素材で包まれた光源が、太く伸びる竹、にらみ合う鷲の姿を、くっきりと照らし出します。こぢんまりした部屋なので、6人も入ればいっぱいでしょうか。この部屋で、自分と対峙する時間など、もってみたいものです。
その横には、「五大の庭」が広がります。本尊の五大虚空菩薩の姿と、空海が唐から真言を持ち帰る際の海と海神の姿が、着想になっているとか。
石砂でつくる形状だけでなく、使っている石の形や配置なども、どことなくユニーク。海を感じさせるように、やや青を感じさせるライトをつかったそうです。
奥には、五大虚空菩薩を祀ってあります。また、その手前から奥に進むと、写経の部屋や、茶室らしき部屋も。ここから見る庭も、灯りを少なくして、奥行きをつくり出しています。
庭のつくりかただけでなく、灯りの工夫で、こんなにも、庭の表情が、陰陽深く感じられるんですね。
アクセスは、京都駅からタクシー、市バス「東寺東門前」、近鉄「東寺」から徒歩。
時間は1900~2130までで、入園料は小学生以上500円。
大文字の送り火がある、16日までの開催です。京都近郊の方、ぜひ訪れてみてくださいね。
もし足を運ぶなら、次第に暮れなずむ空を感じられる時間帯が、お勧めですよ。